喜多製材所

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製材所というイメージから離れた位置に喜多さんは立っています。トライアンドエラーを繰り返しながら、喜多製材所独自のコンテンツを拡げつつあります。新しいことに挑戦しながら、古いものも大切にしています。古くからある建物を上手く使いながらとても魅力的な商品を次から次へと生み出しています。
その喜多製材所さんが新しい従業員の方を募集しています。

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●喜多製材は御父様から引き継いだのですか?

事業を父親から事業継承したのは40年前で25歳の時です。
父親が「明日からお前が製材しろ」と言い出して、父親の工場や機会などの資産は、父親から借金という形で引き継ぎました。その当時父親は建設資材(小径木)をしていました。ちょうどオイルショックの後で、日本経済が下り坂の時で大変な時期でした。kita5

●喜多製材の事業の内容について教えて下さい。

最初は積層式集成材で敷居・鴨居を作っていました。しかし、今後の住宅市場に大きな伸びはないと考えるようになってきました。今から20年ほど前、大阪に行ってカラフルな木造の家を見たとき、高級な木造住宅の市場がだんだん小さくなる現状を目にして、方向転換を決意しました。

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●新たな商品を次から次へ生み出すアイデアマンとしてのイメージがあります。

昔から、みんなと同じことをするのがキライでした。貯木の製材所があまりやらない事をやろうと思い、製材所が捨てている端材を使って一般の人が使える商品づくりを始めました。

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●最初は木製品を作られてましたね。

最初は木製のプランターやフラワーポットなどの木製品を作っていました。
その後、靴の中敷やひのきチップやオガクズを入れた枕などを商品化していきました。
この枕が「主婦の友社」に取り上げられて、商品の引き合いが増えてきました。この枕は時事通信社にも取り上げられ、全国からオーダーが入るようになりました。

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●広いネットワークをお持ちですが、いつ頃からですか?
新しい商品を開発しては、商品のPRや営業で日本全国を走り回ったり、物産展にも数多く参加しました。
その時の販売より、その時にできた多くのネットワークが今は財産になっています。

●ロフトやハンズにも製品がありますね。

現在は東急ハンズやロフトにも商品を置いています。流通にも利益があるように考えており、流通・生協・ネット販売・一般小売と流通チャネルは多くなってきています。
流通も生産者の顔が見える形態の業者と仕事をしています。安全・安心を売る業者と手を組んでいます。

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●ネットワーク作りについて教えて下さい。

高田の地場産センターの異業種交流会「ならベンチャー21」に入り木材の同業種ではなく、繊維・縫製・竹屋・草木染め・サンダル・タオル・陶器・靴下などの集まりにエコをテーマに参加して、勉強会へも積極的に行きました。
この頃、阪神百貨店のイベントに木屑に持っていったところ、思いのほか都会の人が飛びつき、都会の消費者の思いがけないニーズを知ることができました。
その「ならベンチャー21」で、5年前喜佐谷(吉野町)にそばを植えて商品化したいと思い植え始めたが、最初の数年間は鹿との戦いに明け暮れていました。今年は三茶屋(吉野町)にソバを植えて、吉野の新たな特産にしたいと考えています。又いのししを寄せ付けない薬を実験している事業所も新たに加わりましたので、その効果を確認しながらそば作りにチャレンジです。
このように様々な展示会や、勉強会を通じて色々な人と出会うことができました。そんな中で新しい東京駅の仕事にも関わらせていただきました。

●新東京駅に喜多製材の材料が使われているとお聞きしたのですが。

展示会で出会った中に仙台タンスの大手事業所とのつながりが出来ました。
5年前横浜のイベントで意気投合した事業所が、東京駅を昔のデザインにリニューアル工事をする際、この事業所も大手デパロッパーの下請けに入っており、東京駅のドーム型の窓の材料に喜多さんの所の材料を使いたいとお声がけ頂きました。
その部材を製材して10回近く現場(仙台)へトラックで納品しました。その途中に東日本大震災が起こり、現地で困っているガソリンや食事の際に必要なまな板や割り箸をたくさんトラックに積み込み、仙台や石巻、女川港まで運びました。
更に「ならベンチャー21」の会員と共に支援も行いました。そんな事も間にありながら2012年9月25日、100年前を再現した東京駅のリニューアル工事が完成しました。その中には間違いなく喜多製材所の製品が使われています。

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●ひのきオイル商品がヒットしていますが。

枕のヒットの後、様々な試行錯誤を行いました。取引をしている事業者から吉野の“ひのきオイル”ができないかとの引き合いがあり、貯木場のいくつかの工場からオイル購入しました。それだけでは追いつかないくらいに需要がありました。その時に、たまたまオイルを抽出する機械が安く手に入りました。

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その後は自社で全てオイルを生産しています。
自社製のオイルを作るようになって10年になります。このオイル生産が喜多製材所にとっての転換点となり、売上の大きな柱となっています。この機械は製材品を乾燥するために使われるのですが、私のところでは、オイルを抽出するのが主な目的となっています。

●ひのきオイルの副産物に樹液が出来るのですか?

ひのきオイル生産時に同時に水(樹液)も出てきます。この樹液も商品として販売しています。
製材過程で出てくるもの全てが商品となり、全てが売れていく。私ところでは木の材料は捨てるところがなく、全て活かしきっています。

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●究極のエコロジーですね。

木のオモチャは普通の製材所では切れ端で捨てているところを使っています。製材過程で出来るオガクズ(パウダー)も、荒いものから細かいものまでを仕分けして様々な商品として売れて行きます。近年ひのきパウダーがよく売れます。パウダーは薬屋さんや線香の材料などに使われています。檜の葉っぱをパウダーにして、それをお茶にして毎日飲んできます。このひのき茶は、保健所の許可も得ています。

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●製材所のイメージがかわりますね。

他の製材所が捨てている材が商品となっています。それ以降商品の問い合わせが多くなり、製材している間に電話の応対をしなければならず、商品営業販売を専門にしてもらうスタッフを雇うようになりました。この商品は日本に留まらず、世界にも販売したいのであと一人工場の作業も出来る従業員を募集しています。現在従業員は8名(内製材所部門は3名)です。

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●社員はどんな人に来てもらいたいですか。

製材の現場スタッフと新商品の営業スタッフを募集しています。

喜多製材所の仕事に魅力を感じてくれる人なら誰でも歓迎です。

将来は海外展開(現在は韓国とは取引)まで視野に入れており、そんな仕事もして欲しいと思っています。

出来れば将来の喜多製材所を背負ってくれる人材が欲しいです。

喜多製材所
所在地: 奈良県吉野郡吉野町橋屋57-15
ホームページ:http://kitaseizai.jimdo.com/